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2011 年度 実績報告書

在宅医療用可搬型X線撮影装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22659221
研究機関岡山大学

研究代表者

花元 克巳  岡山大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (20335590)

研究分担者 川辺 睦  岡山大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (30403471)
岡田 麻里  岡山大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (90534800)
キーワード在宅医療 / 焦電性結晶
研究概要

在宅医療において、早期発見、早期治療のためのX線診断は不可欠である。しかし、従来のX線撮影装置は、高電圧電源とX線管球が必要なため、ポータブル型のものでさえ大きな装置になり、家屋等でのX線撮影は困難を伴う。一方で、高電圧電源とX線管球を使わずにX線を発生させる方法に、焦電性結晶を用いる方法がある。これを用いれば、X線撮影装置を大幅に小型化できる可能性がある。本研究では、従来とは全く異なる原理により、X線撮影装置を大幅に小型化することによって、AED(自動体外式除細動器)のように持ち運びが可能で、撮影場所を選ばない、在宅医療、救急医療等において撮影可能な可搬型X線撮影装置の開発を目指す。今年度は、焦電性結晶によるX線の発生に関して、気圧に対するX線の発生効率、X線発生の持続時間を調べた。気圧を10Paから25Paまで変化させたとき、気圧が低いほど、発生電荷に対するX線の発生効率が高いことがわかった。また、X線発生の持続時間は、10Paから15Paでは数十秒、20Paから25Paでは3秒以下であることがわかり、気圧を変化させることでX線発生の持続時間、すなわちX線撮影時間を制御できることがわかった。また、焦電性結晶のc軸方向の厚さが0.5mmの場合、最大発生電圧は20kV程度であったが、結晶のc軸方向の厚さを5mmにすると60kV程度の電圧が得られ、X線撮影が可能な電圧を得ることができた。焦電性結晶により、最大エネルギー60kVのX線を発生させてエネルギースペクトルを測定し、臨床用X線撮影装置で測定したエネルギースペクトルと比較すると、同等の強度のX線が得られていることがわかった。これにより、焦電性結晶によるX線撮影装置の作製が可能であることを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Pressure dependence of X-rays produced by an LiTaO_3 single crystal at low pressures2012

    • 著者名/発表者名
      K.Hanamoto, A.Kawabe, A.Sakoda, T.Kataoka, M.Okada, K.
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A

      巻: 669 ページ: 66-69

    • DOI

      10.1016/j.nima.2011.12.028

    • 査読あり
  • [学会発表] LiTaO_3単結晶によるX線発生持続時間の気圧依存性2012

    • 著者名/発表者名
      花元克巳、川辺睦、迫田晃弘、片岡隆浩、岡田麻里、山岡聖典
    • 学会等名
      2012年春季第59回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      早稲田大、東京
    • 年月日
      2012-03-18
  • [学会発表] 焦電性結晶による低線量X線源の開発-発生電圧の定量的評価-2011

    • 著者名/発表者名
      花元克巳、迫田晃弘、川辺睦、片岡隆浩、山岡聖典
    • 学会等名
      日本放射線影響学会第54回大会
    • 発表場所
      神戸商工会議所、神戸
    • 年月日
      2011-11-17
  • [学会発表] 低気圧下でのLiTaO_3単結晶による放出電子と発生X線2011

    • 著者名/発表者名
      花元克巳、冨水裕樹、川辺睦、迫田晃弘、片岡隆浩、岡田麻里、山岡聖典
    • 学会等名
      2011年秋季第72回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      山形大、山形
    • 年月日
      2011-08-30

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公開日: 2013-06-26  

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