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2010 年度 実績報告書

ペプチド系新規ハイドロゲルを利用した新規心筋梗塞治療システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22659236
研究機関独立行政法人国立循環器病研究センター

研究代表者

中谷 武嗣  独立行政法人国立循環器病研究センター, 移植部, 部長 (60155752)

研究分担者 山岡 哲二  独立行政法人国立循環器病研究センター, 生体医工学部, 部長 (50243126)
キーワード心筋梗塞 / ゲル注入療法 / ペプチドゲル / 組織リモデリング / βターン
研究概要

本研究の目的は、心筋梗塞に対するインジェクタブルゲル注入療法に最適なゲル化材料を設計開発し、その梗塞部位リモデリングに与える影響をラットおよびウサギ心筋梗塞モデルにより実証することである。インジェクタブルハイドロゲルを心筋梗塞部位へ注入することで心機能が回復することが報告され、その治療効果が注目されてきた。しかしながら、これまで検討されてきたゲルは、組織接着性が無くまた脆弱なものであり、その硬化は必ずしも高いとはいえないために、本プロジェクトでは、生体に存在するタンパク質の高次構造を模倣した自己組織化ペプチドを用いて高強度かつ生体親和性を有するハイドロゲルを調整し評価する。新たなペプチドゲルの最適な組織親和性と分解性を検討して最適化する。
現在得られているゲル化材料を用いたラット心筋梗塞治療実験を進めるとともに、ハイドロゲル物性を広範囲に制御するための高次構造形成部分を探索した。全てのペプチドをFmoc固相法によって合成し、された。樹脂(PAL-PEGresin)へFmoc基でN末端が保護された各アミノ酸を、DMT-MMを縮合剤として調整し、TFA/水(95/5)で脱樹脂・脱保護を行った。Peptide-4ハイドロゲル(Ac-(RVEIKVDI)2-CONH2)は、1.0および2.0w%で、スタート溶媒DMSOにおいて速やかにゲル化することが貯蔵弾性率(G')および損失弾性率(G'')の経時変化より明らかとなった(周波数1Hz、Strain1%、37℃、120分測定)。さらに、Peptide-4ハイドロゲルの自己組織化繊維構造がAFMにて確認され、ラット心筋梗塞部位への注入後には組織内で効率よくゲル化していることが切片形成より明らかとなった。サイズの問題から、ラットのみにならずウサギを用いて次年度は心機能向上に関して検討を進める。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 心臓移植交代関連拒絶反応の診断と治療2010

    • 著者名/発表者名
      簗瀬正伸、中谷武嗣
    • 雑誌名

      心臓

      巻: 42巻 ページ: 20-25

  • [雑誌論文] 拡張型心筋症による心原性ショック、多臓器不全に対し急性血液浄化法を施行し補助人工心臓装着に至った1例2010

    • 著者名/発表者名
      土井洋平、吉原史樹、中村敏子、小川浩司、井口公平、植田初江、屋宜宣仁、堀尾武史、岩嶋義雄、林輝行、中谷武嗣、大塚頼隆、河野雄平
    • 雑誌名

      透析会誌

      巻: 43巻 ページ: 847-851

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 心臓移植2010

    • 著者名/発表者名
      中谷武嗣
    • 雑誌名

      循環器疾患最新の治療2010-2011

      ページ: 279-282

  • [学会発表] Changes in healthcare reform in Asia.2011

    • 著者名/発表者名
      Nakatani T
    • 学会等名
      ASAIO 56^<th> Annual Conference
    • 発表場所
      Baltimore, U.S.A
    • 年月日
      2011-05-27
  • [学会発表] P19CL6細胞の心筋分化誘導に与える細胞外マトリックスタンパク質の影響2011

    • 著者名/発表者名
      段孝彰
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 年月日
      2011-03-11
  • [学会発表] P19CL6細胞の心筋分化誘導における培養基質表面特性の影響2011

    • 著者名/発表者名
      山下敦
    • 学会等名
      第10回日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011-03-01
  • [学会発表] b2-ミクログロブリン模倣型ペプチドハイドロゲルの薬物徐放担体としての展開2010

    • 著者名/発表者名
      柿木佐知朗
    • 学会等名
      第32回日本バイオマテリアル学会大会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2010-11-30
  • [学会発表] エステル含有ポリロタキサン架橋ヒドロゲルの加水分解過程における特性の解析2010

    • 著者名/発表者名
      辛昊俊
    • 学会等名
      第39回医用高分子シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-07-27
  • [学会発表] 心筋組織の再生を目指したペプチドゲルマトリックスの創成2010

    • 著者名/発表者名
      馬原淳
    • 学会等名
      第39回医用高分子シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-07-27
  • [学会発表] β-シート型In situペプチドハイドロゲルの設計とその評価2010

    • 著者名/発表者名
      柿木佐知朗
    • 学会等名
      第59回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2010-05-28
  • [図書] 循環器臨床 サピア8 心不全の急性期対応2010

    • 著者名/発表者名
      中谷武嗣
    • 総ページ数
      194-201(8)
    • 出版者
      中山書店

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公開日: 2012-07-19  

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