研究課題
本研究ではmagAというバクテリアより単離した遺伝子を真核細胞内で過剰発現させることにより、MagAタンパク質が細胞質に磁性体を蓄積する封入体を形成するという特徴を利用して、1細胞レベルでの細胞観察をin vivo MRイメージングで達成しようというものである。前年度のmagA遺伝子の単離に引き続き、本年度はin vivo imagingを中心に研究を進めた。前年度に得られたpCAG-magA-IRES-neoプラスミドベクターをラットC6細胞にstable transfectionし、neomycin存在下に細胞の選択を行った。これによりC6-magA-IRES-neoを得ることができた。細胞培養液中のFeイオンの濃度を上昇させて培養することにより、野生型C6に比べて大幅にC6-magA-IRES-neoでは細胞内に磁性体が蓄積されていることが、鉄染色とMRI撮影により確認された。次に、同細胞株をBalb/cnu/nuヌードマウスの頭蓋内に移植した。マウス定位脳手術装置下に右前頭葉に10^6個のC6-magA-IRES-neoを注入、生着させ、その様子をMRIで経時的に撮影した。実験動物にはFe濃度を10%に上昇させた飼料を与えた。その結果、移植部にT2で低信号である領域を確認することができ、MRI撮影後採取した脳組織を鉄染色を含めて種々の染色法で検討すると、確かに同部位に磁性体が蓄積した細胞集団が増殖していることが確認できた。上記実験結果から我々の予想通り、magA遺伝子はin vivo MR imagingのレポーター遺伝子と成りうることが確認された。
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