研究課題
細胞内で生じた異常タンパクを処理する「タンパク品質管理」を担うautophagy機構と各種の神経疾患との関わりを明らかにし、autophagy現象の空間的な分布や程度をin vivoで画像化する新たなイメージング手法を確立するため以下の研究を行った。前年度の脳梗塞モデルマウスにおけるautqphagy in vivoイメージングに続いて今年度は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の運動ニューロン死におけるautophagyの関与を検討するため、autophagyマーカーであるLC3にGFpを結合した蛋白を発現するGFP-LC3TgマウスとALSモデルであるG93ASOD1 Tgマウスを掛け合わせたdouble Tgマウスを作製し、ALSモデルマウスの脊髄におけるautophagyの発現様式をin vivoイメージングで観察した。その結果、double Tgマウス脊髄のGFP発光シグナルはALSの病期進行に従って増加し、組織学的にもLC3、p62などautophagosomeのマーカーとよく一致しており、ALSの病態で特異的に生じているautophagyの経時的・空間的な変化をin vivoで解析することを実現した。前年度の脳梗塞モデル、今年度のALSモデルにおけるautophagy機構の新たなin vivo画像化は、両疾患に対する再生療法などの新規治療法開発においても大変有用なツールとなり得ると考えられ、臨床応用へ向けてさらなる研究継続が重要と考えられた。
すべて 2011
すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 14件) 学会発表 (15件)
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