研究課題
羊水中にはMycoplasma属、Ureaplasma属の感染が多いため、最初のPCRで16s rRNA遺伝子の共通配列部分に対応するuniversal primerを用い、真核生物由来(酵母、タバコ)Taq polymeraseを添加して30回増幅した。2回目のnested PCR法で一般細菌用、Mycoplasma用、Ureaplasma用プライマーを添加し、さらに30回増幅することにより、一般細菌、Mycoplasma、Urealasmaを同定できる検出系を確立した。真菌検出用として真菌universal primerを用い、大腸菌由来Taq polymeraseを使用した。臨床検体を用いて従来の細菌培養法とPCR法で検出率を比較したところ、一般細菌では両者はほぼ一致したが、抗菌薬使用例ではPCRのみ陽性となることが多かった。Mycoplasma、UreaplasmaではPCR法の方が陽性率が高率であった。切迫早産86例に経腹的に羊水を採取し、PCR検査を行ったところ、5時間以内に結果が判明した。Ureaplasmaと細菌が陽性例が14例、Ureaplasmaのみ陽性(5例)、一般細菌のみ陽性(13例)となり感染率は37.2%(32/86)と高率であった。一般細菌陽性例にはCMZ、Ureaplasma陽性例にはEMを処方した。羊水窄刺から分娩までの期間はUreaplasma属陽性例で有意に短かった(P=0.025)。一方、細菌のみ陽性例では非感染例と差を認めなかった。また、細菌感染とUreaplasmaの重複感染では羊水中のIL-8が異常高値(中央値129.5ng/ml)で、非感染例の値(中央値4.2ng/ml)に比し有意に高値であり、出生後の児が慢性肺疾患となる率が38.5%(5/13)と非感染例の5.6%に比し有意に高率であった。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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