神経ペプチドであるボンベシン(BBS)が CDH 胎仔ラット肺の成熟に効果があるかについて検証した。妊娠 Sprague-Dawley (SD)ラット(term22)に対し妊娠 9.5 日に nitrofen100mg を経鼻胃管を用いて胃内に投与した。HE 染色では CDH ラット肺で肺胞腔の狭小化、肺胞壁の肥厚が認められ、肺低形成の所見に一致した。また、肺/体重比は normal 群と CDH 群で有意差を認めた(p<0.01)。CDH 群における BBS 非投与群と BBS10μg 投与群では有意差を認めた(p<0.01)。また BBS10μg と BBS50μg 投与群でも有意差を認めた(p<0.01)。以上より CDHラット肺/体重比は BBS 投与量依存性に増加することがわかった。肺成熟度を検索するために、免疫組織学的検索として PCNA(proliferation cell nuclear antigen)染色にて肺組織の増殖度を比較し、また肺の界面活性物質である surfactant 分泌を比較するために surfactantprotein positivecell を検出し定量化する予定であったが、現在進行中であり、データ解析には至っていない。
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