研究課題
挑戦的萌芽研究
救急医療の現場あるいは様々な外科的手術においては生体侵襲の大きさが問題となり、その時の生体ストレスは細胞内情報伝達系に多大な影響を与える。細胞内情報伝達機構において、細胞内セカンドメッセンジャーであるジアシルグリセロール(DG)のリン酸化酵素DGキナーゼ(DGK)は様々な病態に関与すると考えられるが未だ不明な点が多い。本研究では、低酸素チャンバー (酸素濃度~5.0%) を用いた個体レベルの「低酸素脳症モデル」において、DGKファミリーの一つであるDGKζ(ゼータ)がどのような動態を示すかを検討した。その結果、負荷24時間以降における海馬の DGKζ 免疫反応は、核内から細胞質優位に変化することが明らかとなり、DGKζ の核外移行は低酸素ストレスにおけるアポトーシスの指標となることが明らかとなった。
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