研究課題/領域番号 |
22659333
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
小松澤 均 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 教授 (90253088)
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研究分担者 |
松尾 美樹 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 助教 (20527048)
神原 賢治 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 助教 (60305141)
大貝 悠一 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 助教 (40511259)
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キーワード | サイトイン / ケモカイン / 抗菌性ペプチド / 黄色ブドウ球菌 / 細菌感染 / 抗菌力 / 口腔内細菌 / 上皮細胞 |
研究概要 |
サイトカインの新しい機能について明らかにすることを目的とした研究であり、サイトカインの細菌への直接的作用の検討として、サイトカインの抗菌作用、細菌への結合能、細菌感染性への影響について明らかにすることを目的とする。本年度においてはまず、ケモカインの一つであるMIP-3αが抗菌性ペプチドであるヒトβ-ディフェンシン2と同一の分子であることから、β-ディフェンシンおよび抗菌性ペプチドの一つであるLL37について細胞への結合能、細菌処理時における細菌の上皮細胞への付着・侵入能について検討を行った。その結果、黄色ブドウ球菌および歯周病菌であるAggregatibacter actinomycetemcomitans (Aa)について検討したところ、抗菌性ペプチドの細菌表層への結合が確認されたが、併せて上皮細胞への結合も確認された。また、抗菌性ペプチド処理をした菌の上皮細胞への付着・侵入能は菌種・菌株および抗菌性ペプチドの濃度によって大きく変化し、一定の傾向が得られなかった。しかし、抗菌性ペプチドを処理することで細菌の感染性に変化を及ぼすことが明らかとなった。次に、サイトカイン・ケモカインの中でプラスチャージが強いものを検討し、CXCL-10およびCXCL-16をピックアップした。このケモカインは以前に黄色ブドウ球菌および大腸菌に対して抗菌活性を有することを確認している。現在、両ケモカインの菌体への結合能、感染性について検討を行っている。また、神経ペプチドの一つであるOrexinBが抗菌性ペプチドとの併用により相乗的に抗菌力を有することを明らかにした。
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