研究課題
骨芽細胞と骨細胞は骨組織において神経細胞様にネットワークを形成し、骨への機械刺激やホルモン刺激に応答していると思われる。骨芽細胞や骨細胞の二次元培養と三次元培養が試みられているが、ネットワークの生理機能解明には至っていない。本研究ではGFP及び遺伝子ベースのCa2+濃度指示タンパク質(GCaMP)を培養骨芽細胞様MC3T3細胞に発現させ細胞内Ca2+濃度の上昇を指標にして機械刺激応答性を検討するとともに、Ca2+濃度指示タンパク質の硬組織系での実用化の可能性を検討した。MC3T3-E1細胞にG-CaMPをコードする遺伝子をリポフェクション法とエレクトロポレーション法で導入する最適条件を検討した。イオノマイシン(Ca2+イオノフォアー)を投与すると、G-CaMPはCa2+蛍光指示薬fura-2と同様に細胞内Ca2+濃度上昇に応答することを確認し、両遺伝子導入法で導入効率にほとんど差が無いと結論付けた。更に、改良型G-CaMPを入手し、先ず、Human Embryonic Kidney (KEK) 293細胞に遺伝子導入し、イオノマイシンを投与することで改良型G-CaMPが作動することを確かめた。その後、MC3T3-E1細胞に発現させ、伸縮可能なシリコンチャンバーに播種し、一軸方向への伸展刺激を負荷した時の細胞内Ca2+濃度変化を測定した。細胞内Ca2+濃度上昇を改良型G-CaMPを用いて記録できるようになった。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proc Natl Acad Sci USA
巻: 109 ページ: 17693-17698
doi:10.1073/pnas.1212786109