研究分担者 |
郡 元治 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (50253216)
重本 修伺 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20294704)
中道 敦子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (20567341)
大倉 一夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (70304540)
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研究概要 |
ALS(Amyotrophic Lateral Sclerosis筋萎縮性側索硬化症)は,運動ニューロンが選択的に変性に陥り,全身の運動障害や筋の委縮を引き起こす難病である.本研究課題でALS患者のための残存する随意的顎運動機能を利用した従来のパソコンマウスに変わる入力装置の開発を行った.当初の計画では、徳島大学で開発した磁気計測技術(特許第4324386号)を応用した代替マウスの開発を計画していたが、汎用マウスとしてPC上で使用するには、USB Human Interface Device (HID)準拠マウスとして認識されるためのアプリケーションプログラムの開発が必要であった。このため本研究では3軸加速度センサ(STM社LIS344ALH)を姿勢センサとして使用することでUSBを介して空間を利用したマウス操作を可能とする仕様のサンプルプログラムが提供されているSTM社のマイクロコントローラ(STM32F103)搭載基板(イーピーエス企画)および開発ツール(IAR System社 ARM用IAR Embedded Workbench)を使用して下顎の動きで操作する代替コンピュータマウスを試作した.試作した代替マウスは,下顎の動きだけでマウスカーソルの移動,クリック,ドラッグが可能で,コンピュータマウスとして使用可能であることが示された.また超小型筋電計(ITC社、Actiwave)を購入し下顎の動きだけでなくその時の筋活動もマウス操作に利用しALSの病状の進行に伴う運動制限の変化にも対応できるようするためにマウス操作時の筋活動データの収集を進めている.なお本研究の一部は、第46回日本顎口腔機能学会学術大会および第120回日本補綴歯科学会学術大会で報告予定である。
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