口腔扁平上皮癌においてIntercellular adhesion molecule 2(ICAM2)遺伝子は放射線耐性に強く関与していることを既に報告した。本研究ではICAM2の発現を制御しているmicroRNA (miRNA)としてmiR-125bを同定したため、その効果について検証した。結果、正常口腔粘膜上皮と比較して口腔扁平上皮癌ではmiR-125bの発現が減弱していた。また、miR-125bを強発現させた細胞株ではICAM2の発現抑制が確認されるとともに、in vitroおよびin vivoにおいてX線感受性の増強が認められた。以上により、miR-125bがICAM2の発現調整を行うことで、放射線治療感受性を増強できることが示唆された。
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