研究課題/領域番号 |
22659390
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山内 豊明 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20301830)
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キーワード | 看護技術 / フィジカルアセスメント / シミュレータ |
研究概要 |
本研究において、最終的にはインタラクティブな教育環境を整備し多層的なシナリオを作成しインプットに適切に対応するアウトプットを具現できるかについて明らかにすることを目指してきた。 これまでは模擬患者を活用する教育実践を通して、医療面接における様々なシナリオの蓄積を行ってきた。しかしながら、その場での対応はあくまで模擬患者役を演じる者に委ねてきたため、その標準化が容易ではなかった。そこでまずは模擬患者役へのインタビューや模擬患者による医療面接場面における参加観察を通して、アウトプットのバラエティについて網羅的な情報収集を行った。それらを基にシナリオからの進展についての類型化についての試みを繰り返し、その集積をさらに繰り返し、典型例についてのモデルパターンの構築の試みを継続した。 さらに既成のフィジカルアセスメントシミュレータのポテンシャルを探索するために、機器の基本構築と拡張性についての多面的な探索を重ねた。機器のそもそもの開発を行った企業とのコラボレーションを図りつつ、生体情報シミュレータに双方向性のコミュニケーションが可能になるような情報をやり取りする仕組みの構築を目指した。 最終的には教育支援ラボにおけるパソコンによるプライベートLAN環境によってシミュレータへのコントロールを行い、それにリンクさせてeラーニングソフトを活用した学習者からのインプットをリアルタイムに交換していくことについての可能性を検討した。この方面への可能性が現実的になることで、各学習者とデータとを連結可能匿名化によって集積しつつ、個別性を失わない情報集積を可能にする仕組み作りをさらに深めることへの実現性を検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
フィジカルアセスメント教育に関して、インタラクティブな教育環境整備についての実現可能性とその有効性の検討、シミュレータを活用したセルフラーニングを行える教育環境整備とその実証的検証など、全般的に概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後も当初の予定に大きな変更なく研究を進展させていきたい。
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