本研究は、障害のある人々の災害後の健康ニードを査定するための基準構築を目的とした。国際生活機能分類ならびに過去の研究結果に基づき、質問項目を抽出し、過去に災害を経験したことのある肢体不自由者に面接調査を実施した。結果、移動の制限、セルフケアの低下(服薬中断、排泄の変化)、対人関係の変化(支援者の変化や環境の変化により新たな対人関係形成の必要性等)等が見られた。抽出した項目は、これまでの研究では提示されてこなかった項目であり、その使用可能性は示唆されているものの、研究協力者2数と少ないこと、かつ国外における検証には至っていないことから、抽出した項目の確認ならびに国際比較など精練に向けたさらなる研究が必要である。
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