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2011 年度 実績報告書

看護ケアに応用可能なAcupressure(ツボ刺激)の解明と教育プログラム開発

研究課題

研究課題/領域番号 22659397
研究機関関西医療大学

研究代表者

辻 幸代  関西医療大学, 看護学部, 教授 (10331802)

研究分担者 中納 美智保  関西医療大学, 看護学部, 准教授 (10342271)
キーワード看護学 / acupressure / つぼ刺激 / 教育プログラム
研究概要

成人期の女性を対象に、室温(23.9±1.0℃)と湿度(44.5±9.0%)を調整した環境において、看護ケアにツボ刺激を加えた新たなプログラムによる身体への影響を明らかにすることを目的とした。研究デザインは、コントロールとして後頚部への湿性温罨法(以下、(1)とする)と新たなプログラムとして後頚部への湿性温罨法にツボ刺激を加えた温罨法ケア(以下、(2)とする)をクロスオーバーデザインで実施した。方法として、湿性温罨法(43.0±2.0℃)を後頚部に10分間実施し、安静時、実施中、実施後の合計7回、体温や皮膚血流等の測定を実施した。ツボ刺激の部位として、左右の合谷と手三里の合計4か所とし、1か所3秒間を10回、約30秒間の刺激を温罨法とほぼ同時に行った。ツボの部位の特定には自律神経測定器(IW-Zen)を用いた。その結果、(1)・(2)のケアとも実施前後の血圧の変動がないことが確認された((1)p=0.32、(2)p=0.12)。深部温への影響については、(1)では有意差が認められなかったが、(2)では有意差が認められた(F=6.77、p=0.008)。手掌の表面温度については、(1)(2)とも安静時より温度の上昇を認めるも有意差はなかった。しかし手掌の末梢血流の変化については、(2)に有意差が認められた(F=2.99、p=0.03)。足底の表面温度については(1)(2)とも有意差はなかった。温罨法が接していない肩部への影響では(1)では有意差はなかったが、(2)では表面温度(F=4.37、P=0.007)と血流の変化(F=2.74、p=0.04)とも有意な影響が認められた。脈拍においては、(1)(2)ともに有意差はなかった。
今年度の結果からツボ刺激を加えることで温罨法の効果が高まることが示唆されたが、ツボ刺激のタイミングを検討することで、より効果が高められると考えられた。さらに、ツボ刺激が的確に実施できるためのトレーニング方法を教育プログラムに組み入れる必要が示唆された。次年度では、今年度の結果を踏まえて年齢層の異なる対象者数を増やし、計画を進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在までの達成度については、次の2点が影響したものと考えている。
1.今年度の購入機器である血流計の購入が予定より遅れた。
2.被験者の募集に時間を要した。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策については、実験機器の調達も終えており、被験者の確保について詳細な計画があることから次年度への影響は少ないと考えている。

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公開日: 2013-06-26  

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