研究課題/領域番号 |
22659400
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
阿部 まゆみ 名古屋大学, 医学部・保健学科, 講師 (80467323)
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研究分担者 |
前川 厚子 名古屋大学, 医学部・保健学科, 教授 (20314023)
安藤 詳子 名古屋大学, 医学部・保健学科, 教授 (60212669)
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キーワード | 緩和デイケア / 緩和デイケアプログラム / 緩和ケア支援ニーズ / がんサバイバー支援 / 緩和デイケア教育プログラム / スタッフ人材育成 / ライフトピアサロン / エンパワーメント |
研究概要 |
わが国では、在宅療養する患者と家族の支援ニーズに対して、タイムリーな情報提供や心身のケアに配慮した体制が不可欠とされ、その基盤整備が課題となっている。本研究の目的は、がん看護領域の教育関係者と緩和ケア領域に携わるス関係者を対象に、緩和デイケア・プログラムの普及に向け運用スタッフを育成することとした。基本研修プログラムは、2007年度から本学のキャンパスで実施してきた患者教育の場「がんを生き抜くライフトピアスクール」と医系キャンパス型「ライフトピアサロン」に組み込み、在宅療養中のがんサバイバーとの関わり合いの中から交流方法を学び、援助関係構築を深めるプログラムである。 対象は、全国のがん看護専門看護師教育課程の教員、大学院生とがん医療に携わる保健・医療・福祉専門職とした。緩和デイケアスタッフ人材育成研修は、10月と3月に2日間のプログラムを実施し、延べ113名が参加した。参加者は、看護師職58名、(うちがん看護専門看護師が4名、がん性疼痛看護師・緩和ケア認定看護師が14名)、がん看護専門看護師教育課程の大学院生が28名、看護大学の教員が8名)、医師・薬剤師・臨床心理士・作業療法士、ボランティアが各1名であった。内容は、緩和デイケア・コンセプト概論と実践ノウハウならびに参加型交流で構成した。受講動機では、立ち上げから運営方法が39%であり、次いでデイケアに関する知識向上が27%であり、緩和デイケアへのモチベーションの高さが伺えた。がんを生き抜くライフトピアスクールとライフトピアサロンで交流体験では95%と高い評価が得られた。緩和デイケアの認知は未だ十分ではないが、在宅療養中心型の支援ニーズを反映したわが国における緩和ケアサービスの充実を図るためのシステムの必要性が確認された。
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