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2011 年度 実績報告書

臓器移植を受ける患者及び家族に対する倫理的関わりモデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22659405
研究機関大阪医科大学

研究代表者

林 優子  大阪医科大学, 看護学部, 教授 (50284120)

研究分担者 志自岐 康子  首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (60259140)
習田 明裕  首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (60315760)
赤澤 千春  京都大学, 医学研究科, 准教授 (70324689)
太田 名美  大阪医科大学, 看護学部, 助教 (50585495)
キーワード臓器移植看護 / 看護倫理 / モデル開発 / 質的統合法(KJ法)
研究概要

臓器移植医療に携わる看護者は、治療の選択の有無が患者の生死を左右すること、ドナーがいなければ治療は成立しないこと、人々の価値観の多様化などが相まって、さまざまな倫理的場面に直面することが多い。本研究は、臓器移植看護の場面において、看護者がどのような倫理的状況に苦悩し、対応しているのかを明らかにした上で、臓器移植を受ける患者及び家族に対する倫理的関わりモデルを開発することを目的としている。
本年度は、倫理的状況のなかで看護者が何をどのように感じ、対応しているかを明らかにすることを目的に、昨年度に引き続き面接調査を実施した。研究参加者は、臓器移植医療に携わっている病棟看護師とレシピエント移植コーディネーター10名(4施設)である。各施設内にある個室で個別インタビューを行った。インタビューでは、移植看護の場面で困ったり、迷ったりした出来事やその時の思いについて語ってもらい、ICレコーダーに録音した。録音した面接内容を逐語録して整理し、山浦晴男氏の質的統合法(KJ法)を用いて分析した。まず、10名の参加者の個別分析を第1段階まで行った。第1段階の個別分析後の全ラベル601枚(1枚ずつが1文で表現されている)をデータとして全体分析を行っている。データ分析では、グループ編成を繰り返し、6~7個のグループになった段階で分析は終了する。
現在もグループ編成を繰り返している段階である。全体分析の途中であるが、データから見えてきている看護者が直面する倫理的場面は、生体ドナーの選択、ドナーとしての意思決定、患者の治療選択、患者の身体的心理的社会的適合性、患者とドナーの移植治療への認識、患者と看護者との関係性(距離感)、レシピエントとドナー間でのwin-win関係、移植医療に対する看護者の信念や価値観、チーム内での看護者の発言力、臓器移植医療のシステム、社会に向けた適正な情報、レシピエントの移植後の生活態度などである。来年度はKJ法によって明らかになった結果を基に、質問紙を作成し、調査を実施して臓器移植を受ける患者及び家族に対する倫理的関わりモデル案を作成する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究参加者10名の質的データを質的統合法(KJ法)により分析(個別分析及び全体分析)を行っているが、分析時間に相当時間がかかっているため

今後の研究の推進方策

今年度前半に分析を終え、後半は質問紙を作成して調査研究を実施する。面接調査と質問紙調査の分析結果及び文献的考察を基に、臓器移植を受ける患者及び家族に対する倫理的関わりモデル案を作成する。

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公開日: 2013-06-26  

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