周産期に焦点をあてたDV予防のためのドゥーラサポートのあり方、ドゥーラによるDV被害女性への周産期支援とシステムについて研究することを目的にした。 (1)DV被害体験者がドゥーラになるためのニーズを特定するため、質的帰納的研究により周産期にDV被害の体験者であった女性、現在は被害から回避し身体的精神的に回復をしDV被害を過去のこととして回想できる女性へ調査からパートナーのサポートない・・孤立、孤独・恐怖・不安、不健康、子ども虐待リスク、一般的な周産期支援の内容はDVの渦中にある妊婦には逆効果であること、救われた内容、あるとよかったという内容、本人だけでなく家族の安全を保障することを明らかにした。(2)DV被害体験者の具体的な周産期サポートを特定するため、アンケート調査による量的研究により周産期女性、出産後2年未満女性の調査からほとんどの周産期女性がDVのスクリーニングを受けていなかったことを明らかにした。(3)DVドゥーラの養成プログラム作成には、短期ドゥーラ養成コース(約20~30時間予定)を作成するに至った。その内容は、周産期からの継続的な身体・心理・社会的サポート、サポート事業で専門職の親子支援指導者が養成されるところに非専門職ドゥーラ養成に加わり共同設定すること、養成コースに必要な教材、ドゥーラの持ち物も明確化した。(4)結果、DV被害女性の周産期の経験や出産の記憶については子どもについてではなく自分の体の変化でもなく夫の関することで占められていた。日常的な暴力にさらされ、孤立させられた状況ではうつ・育児ノイローゼ・PTSDが多く、子ども虐待に発展する可能性も示唆された。健康的な母子関係の確立には孤立しがちなDV被害女性の周産期によりそうDVドゥーラの存在は重要、DVドゥーラのプログラムは暴力によるトラウマの存在とその母子の健康への影響の理解を含む必要を明確化した。
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