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2010 年度 実績報告書

地理情報を利用した地域保健データベースの構築:タイ国の保健活動データを利用して

研究課題

研究課題/領域番号 22659427
研究機関名古屋大学

研究代表者

太田 勝正  名古屋大学, 医学部・保健学科, 教授 (60194156)

研究分担者 松田 正己  東京家政学院大学, 現代生活学部, 教授 (90295551)
原 正一郎  京都大学, 地域研究統合情報センター, 教授 (50218616)
キーワード国際保健 / 地域保健 / 地理情報システム / データベース / タイ / 保健師
研究概要

本研究と併行して進行している,タイのHealthy Tambon Project(タイ・地域健康増進事業)およびその評価事業であるTCNAP(タイコミュニティーネットワーク評価事業)への関与を通じて,タイ東北部における地域保健活動の実態について情報を収集した。ただし,これらプロジェクトは,狭義の地域保健に留まらず,安全な生活,環境の保護保全,地場産業の育成,さまざまなボランティア活動の推進など,住民の生活全般を包含するものであり,本研究ではその中の保健師による地域保健活動に焦点を絞って,情報を収集した。それらの結果を参考に,上級実践看護師APNおよびNPとして活動を行っている300名の保健師を対象として,住民の人口統計学的データや健康情報などの収集と活用の実態について,郵送法による質問紙調査を実施した。139件(46%)の回答を得た。調査に当たっては,所属施設の倫理審査を経た後に,タイ看護協会による倫理審査の承認を得て実施した。
住民からの情報収集については,80%以上の保健師が,住民の症状,既往歴,現在の治療状況,健康状態,感染の有無,主なケア提供者などの看護関連情報を収集する一方で,ADL,住居の衛生状態,病院までの移動手段などについては、60~80%の保健師しか収集していないことが示された。
これらの情報の活用について,役所などの管理部門への報告の有無を指標として尋ねたところ,病名や現在の治療状況についてもそれぞれ14%,17%の保健師は報告をしておらず,報告率が60~70%の項目がほとんどであった。すなわち,日常的な地域保健活動を通じて,多くの情報を収集している一方で,充分に活用していない情報が多くあることが示唆された。もちろん,各保健師が担当する住民のフォローアップなどに活用している情報もあると考えられるが,収集した情報の体系的なデータ処理が充分にはできていないことが本調査により明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ICNP[○!R]看護実践国際分類を用いた看護行為の記録の可能性および問題に関する検討2010

    • 著者名/発表者名
      野村雅子
    • 雑誌名

      日本看護科学学会誌

      巻: 30 ページ: 41-50

    • 査読あり
  • [学会発表] Patient Perception of Information Sharing with Medical Professionals in Japan2010

    • 著者名/発表者名
      Katsumasa Ota
    • 学会等名
      Medinfo2010 in Cape Town
    • 発表場所
      Cape Town (South Africa)
    • 年月日
      2010-09-12
  • [学会発表] 行政保健師の情報共有のあり方に関する研究-倫理的ジレンマとその対処方法の分析-2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木千智
    • 学会等名
      第3回日本看護倫理学会
    • 発表場所
      かでる2・7(札幌)
    • 年月日
      2010-06-12
  • [図書] Asian Perspectives and Evidence on Health Promotion and Education2011

    • 著者名/発表者名
      Masani Matsuda
    • 総ページ数
      50-66
    • 出版者
      Springer

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公開日: 2013-06-26  

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