本研究の目的はリウマチ患者の笑いを生みだす要因として重要な「患者同士の支援体制」に関して、「A町リウマチ患者同士の交流会」の開催を通して、参加者同士が「痛みのコントロール」、「日常生活の工夫」等に関する情報交換をどのようにしているかの実態を患者の語りから分析し、患者同士の支援体制の効果を明らかにすることである。 方法として、A町役場と連携をとり、リウマチ患者同士の交流会を開催した。交流会に参加した患者の語りは、リウマチ患者が不安やつらいこと(リウマチ白書、2010)の上位を占める「悪化・進行」、「日常生活動作の低下」、「薬の副作用や合併症」の3大不安に関する関節保護の工夫、薬の飲み方、最新の生物学的製剤に関する討議もなされた。リウマチ患者の笑える要因に関連していた「痛みのコントロール」に関しての語りが多く、患者同士が学びあえる環境にあり、交流会を通して患者同士が大笑いしながら語っている状況をみて、患者同士の支援体制の必要性を強く認識した。 患者同士の交流会で大いに盛り上がった「好きなことや楽しいことをしている時は痛みを感じないのよね」という発言から、「リウマチ患者が好きなことや楽しいことをしている時はなぜ痛みを感じないのか、どういう時に痛みを感じないのか」を参加者の語りから分析した。 今後は地域における患者同士の交流会の効果の啓蒙をし、行政やプライマリ医師と連携し広めていく必要がある。
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