研究課題
多視点表示とボリューム表示を組み合わせたCIVI方式のディスプレイ表示系およびカメラ撮像系のそれぞれについて、従来技術の改良を行った。表示系については、レンズの継ぎ目を目立たなくするための特殊なレンズ設計とその実装を行った。具体的には、要素レンズの境界部分に、フレネルレンズの溝を交互に掘ったレンズを入れることで、要素レンズ間の滑らかな接続を実現した。また、コンパクト型のシステムでパネルを多層化するときに生じるモアレの解消方法として、新たに多層パネル前面に凸レンズアレイを挿入する方法を提案した。昨年度に実現した目の細かい長焦点フライアイレンズを用いてのモアレ除去方法では、装置が大きくなる、提示像が若干ぼけるという問題点があったが、新たに提案した手法ではこれらの問題が解決された。撮像系については、RGB-Dカメラ(kinectセンサ)を用いて多視点ボリューム像表示に必要な情報を取得する方法を提案し、表示系と組み合わせた実装を行った。実機による評価実験の結果、ボリューム表示を組み合わせない単純な多視点表示システムに比べて、観察者により正確な奥行き感を提示できることを確認し、遠隔操作システムにおいて提案方式が効果的に機能しうることを示した。また、マルチカメラによる多視点ボリューム像取得方法としては、提示する画像生成に必要な計算を実時間で高速に実現する方法を提案し、シミュレーションレベルで実装した。GPU計算による並列化でリアルタイム処理が可能であることを確認した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Optics Express
巻: Vol. 20, Issue 23 ページ: 25902-25913
doi:10.1364/OE.20.025902
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