研究概要 |
本研究では,頭部MR画像から難治てんかんの原性域である皮質形成異常領域を自動検出することで,非侵襲かつ定量的にてんかん原性域特定を行う計算機診断支援システムの提案を目的とする. 本システム構築のため,本年度は以下の研究を実施した. 1.ベイジアン識別と超システム理論に基づく新生児に適用可能な大脳領域抽出法の提案.これにより誕生直後の新生児脳MR画像の自動解析を可能とした. 2.新生児大脳形状正規化法の提案.形状が大きく異なる新生児脳形状を一つの標準脳への変形を可能とした.これにより個人間の特徴量の数値的評価が可能となる. 3.粒子法を用いた脳輪郭高精度抽出法の提案.新生児の入り組んだ脳溝をサブボクセル精度での自動抽出を可能とした. 4.フラクタル次元とテクスチャ特徴量を用いた皮質形成異常領域の特徴抽出,サポートベクタマシン(SVM)による自動識別法の提案. 5.計32名の新生児ボランティアの頭部MR画像(修正齢-4週から3歳)の撮影を行い,上記手法の開発,精度評価に用いた.
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