研究課題
難治てんかんは投薬によるテンカンの抑制が困難で,てんかん原性域である皮質形成異常を脳外科手術により摘出するのみで,その治療が可能である.しかし,術前に皮質形成異常領域を特定することは困難で,脳外科手術を必要とする硬膜下電極による手法が用いられているが,侵襲的であるとともに,その特定性能も十分ではない.従って,皮質形成異常領域のスクリーニングには適用できず,手術適用の可否すら難しい.そこで本研究では,非侵襲かつ,多くの施設で使用可能なMRI装置に注目し,頭部を撮像したMR画像を用いた皮質形成異常領域の有無,領域特定法を提案し,計算機診断支援システムを開発する.今年度は,乳幼児の頭部MR画像を評価対象とするため,それに必要な脳領域抽出法を提案した.乳幼児の脳は小さく,脳溝が細く,また画像特徴量が成人と大きく違うため,従来の成人対象の脳領域抽出法は適用できない.提案した乳幼児頭部MR画像からの脳領域抽出法は,ファジィ物体モデル(FOM; fuzzy object model)とファジィ連結性領域抽出法(FCIS; fuzzy connectedness image segmentation)である.FOMは複数の学習用頭部MR画像から構築される.FOMを用いることで,脳領域の位置,形状,MR信号値の分布が,事前知識としてFCISに与えられる.10例の新生児(修正令-23日から1か月)の被験者に対し,leave-one-out交叉検定による実験の結果,偽陽性率は平均1.33標準偏差0.97%,偽陰性率平均2.90標準偏差2.81%であった.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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