• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

微細藻類を用いた軽油生産:軽油生産遺伝子の同定による軽油生産能を高めた株の作出

研究課題

研究課題/領域番号 22681010
研究機関中央大学

研究代表者

今村 壮輔  中央大学, 理工学部, 助教 (70548122)

キーワード微細藻類 / バイオマス / 緑藻
研究概要

本研究では、Pseudochoricystis ellipsoideaが有する、軽油生産能を高めた株の作出を最終的な目的としている。本年度は、それを達成するために以下の研究を行った。
1.軽油生産に関わる遺伝子の同定
まず始めに、軽油合成が行われていると考えられる、小胞体を多く含む画分(ミクロソーム)の単離法の確立を試みた。当該緑藻は、細胞壁が非常に頑丈であったため、細胞破砕方法を検討した結果、フレンチプレスを用いる事により、ほぼ完全に細胞破砕する事に成功した。フレンチプレスで細胞破砕後、超遠心機にてオルガネラを分画してミクロソームを単離した。単離したミクロソームを可溶化し、二次元電気泳動にてタンパク質を分離した結果、窒素欠乏下で誘導されるタンパク質を数個確認する事に成功した。
2.形質転換系の確立
形質転換系の確立は、軽油高生産株の作出に欠かす事の出来ない技術である。前述した様に、本株の細胞壁は非常に強固である。そのため、物理的に外来遺伝子を細胞内に導入することが可能な、パーティクルガン法による形質転換体取得を試みた。まず始めに、マーカー遺伝子を選定するため、各種抗生物質に対する本株の感受性を調べた。その結果、G418に対して強い感受性を示す事が明らかになったため、NPTII(neo)遺伝子をマーカー遺伝子として使用することにした。パーティクルガン法における打ち込み圧などの各種条件を検討した結果、最終的にG418耐性株を得る事に成功した。それら細胞における、NPTII遺伝子転写産物とNPTIIタンパク質をRT-PCRとウェスタンブロット解析にて確認した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Nitrate as similatory genes and their transcriptional regulation in a unicellular red alga Cyanidioschyzon merolae : Genetic evidence for nitrite reduction by a sulfite reductase-like enzyme2010

    • 著者名/発表者名
      Sousuke Imamura
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiology

      巻: 51 ページ: 707-717

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A tetrapyrrole-regulated ubiquitin ligase controls algal nuclear DNA replication

    • 著者名/発表者名
      Yuki Kobayashi
    • 雑誌名

      Nature Cell Biology

      巻: (掲載決定(印刷中))

    • 査読あり
  • [学会発表] 単細胞紅藻Cyanidioschyzon merolaeにおける窒素飢餓応答機構の解析2011

    • 著者名/発表者名
      細谷翼
    • 学会等名
      日本植物生理学会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2011-03-20
  • [学会発表] 植物で初めて同定された窒素同化を制御する転写因子2011

    • 著者名/発表者名
      今村壮輔
    • 学会等名
      日本ゲノム微生物学会
    • 発表場所
      東北学院大学
    • 年月日
      2011-03-15
  • [学会発表] 植物で初めて同定された窒素代謝を制御する転写因子-バイオ燃料生産への応用に向けて-2010

    • 著者名/発表者名
      今村壮輔
    • 学会等名
      日本光合成学会若手の会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2010-10-16
  • [学会発表] 単細胞紅藻シゾンで初めて明らかにされたリボソーム合成系の進化過程2010

    • 著者名/発表者名
      今村壮輔
    • 学会等名
      日本ゲノム微生物学会若手の会
    • 発表場所
      神戸セミナーハウス
    • 年月日
      2010-10-02

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi