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2012 年度 実績報告書

微細藻類を用いた軽油生産:軽油生産遺伝子の同定による軽油生産能を高めた株の作出

研究課題

研究課題/領域番号 22681010
研究機関東京工業大学

研究代表者

今村 壮輔  東京工業大学, 資源化学研究所, 准教授 (70548122)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード微細藻類 / バイオマス / 脂質 / 形質転換 / 緑藻
研究概要

本研究では、Pseudochoricystis ellipsoideaが有する、炭化水素やトリグリセリドなどの脂質生産性を高めた株の作出を最終的な目的としている。本年度は、それを達成するために以下の研究を行った。
1. 形質転換系の改良
昨年度までには、パーティクルガンを用いて、P. ellipsoidea に外来遺伝子を導入することに成功している。しかし、その効率は1千万細胞あたり1.7~5.8個と低いため、形質転換効率の改善を試みた。検討した条件は、(1)打ち込みに供する細胞の状態、(2)パーティクルの径と種類、(3)遺伝子の形状、(4)細胞壁の再生条件など、である。これらの一連の検討実験により、形質転換効率を10倍以上向上させることに成功した。
2. 脂質合成に関わる候補遺伝子の構成的発現株の取得
昨年度までのトランスクリプトーム解析とプロテオーム解析により、脂質合成に関わる候補遺伝子を挙げている。それら遺伝子をチューブリンのプロモーター領域とアクチンのターミネーター領域に結合したコンストラクトを持つプラスミドを構築して形質転換に供した。尚、候補遺伝子には発現マーカーとして、FLAGタグをC末端に付加した。4個の候補遺伝子をP. ellipsoidea のゲノム上に導入し、構成的に高発現する株の取得を試みた。その結果、4つのコンストラクトがゲノム上に導入されていることが確認され、プラスミド由来遺伝子から発現されたmRNAとタンパク質を検出した。それら株の脂質量を測定した結果、コントロール株に比べて約1.5倍に上昇していた株が1株存在した。これらの結果より、脂質合成系に関わる候補遺伝子を構成的に発現させることにより、脂質合成能を高めた株の作出に成功した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] External light conditions and internal cell cycle phases entrain accumulation of chloroplast and mitochondrial transcripts in the red alga Cyanidioschyzon merolae2012

    • 著者名/発表者名
      Yu Kanesaki, Sousuke Imamura, Ayumi Minoda, Kan Tanaka
    • 雑誌名

      DNA Research

      巻: 19(3) ページ: 289-303

    • DOI

      DOI: 10.1093/dnares/dss013

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Nitrogen assimilatory pathway and the regulation in a unicellular red alga Cyanidioschyzon merolae2012

    • 著者名/発表者名
      Kan Tanaka and Sousuke Imamura
    • 雑誌名

      The Japanese Society of Photosynthesis Research

      巻: 22 ページ: 167-173

  • [学会発表] 単細胞性緑藻 Pseudochoricystis ellipsoidea を用いたバイオ燃料生産のための有用形質を持つ突然変異体のゲノム解析2013

    • 著者名/発表者名
      井出 曜子
    • 学会等名
      第7回日本ゲノム微生物学会年会
    • 発表場所
      長浜バイオ大学(滋賀県)
    • 年月日
      20130308-20130310
  • [学会発表] 微細藻類によるバイオ燃料生産― PseudoCoccomyxa ellipsoidea における油脂合成関連因子の同定に向けて―2013

    • 著者名/発表者名
      並木 友亮
    • 学会等名
      第7回日本ゲノム微生物学会年会
    • 発表場所
      長浜バイオ大学(滋賀県)
    • 年月日
      20130308-20130310
  • [学会発表] オイル生産藻類 Pseudochoricystis ellipsoidea における安定した導入遺伝子発現系の開発2013

    • 著者名/発表者名
      阿部 淳
    • 学会等名
      第7回日本ゲノム微生物学会年会
    • 発表場所
      長浜バイオ大学(滋賀県)
    • 年月日
      20130308-20130310
  • [学会発表] 微細藻類 Pseudochoricystis ellipsoidea の遺伝子ノックアウト技術開発2013

    • 著者名/発表者名
      吉満 勇也
    • 学会等名
      第7回日本ゲノム微生物学会年会
    • 発表場所
      長浜バイオ大学(滋賀県)
    • 年月日
      20130308-20130310
  • [学会発表] R2R3-type MYB transcription factor, CmMYB1, is a central nitrogen assimilation regulator in Cyanidioschyzon merolae2012

    • 著者名/発表者名
      Sousuke Imamura
    • 学会等名
      The 12th Asian Conference on Transcription
    • 発表場所
      Seogwipo KAL hotel(Korea)
    • 年月日
      20120606-20120609
  • [学会発表] シゾン核コードシグマ因子SIG2による葉緑体フィコビリソーム遺伝子群の転写活性化

    • 著者名/発表者名
      藤井 岳
    • 学会等名
      第54回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山県)
  • [学会発表] 単細胞紅藻Cyanidioschyzon merolaeにおける分裂期特異的なヒストンH3K9のアセチル化の解析

    • 著者名/発表者名
      曾根 俊之
    • 学会等名
      第54回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山県)
  • [学会発表] Nitrogen assimilatory pathway and the regulation in a eukaryotic red alga Cyanidioschyzon merolae

    • 著者名/発表者名
      Kan Tanaka
    • 学会等名
      Physiology and Biotechnology of Microalgae, Russian Academy of Science
    • 発表場所
      Moscow(Russia)
    • 招待講演
  • [学会発表] 油脂生産性微細藻類によるバイオ燃料生産―Pseudochoricystis ellipsoideaにおける油脂合成関連遺伝子の同定に向けて―

    • 著者名/発表者名
      並木 友亮
    • 学会等名
      第6回日本ゲノム微生物学会若手の会
    • 発表場所
      ろうきん研修所富士センター(静岡県)
  • [学会発表] 微細藻類 Pseudochoricystis ellipsoidea の遺伝子改変

    • 著者名/発表者名
      吉満 勇也
    • 学会等名
      第6回日本ゲノム微生物学会若手の会
    • 発表場所
      ろうきん研修所富士センター(静岡県)
  • [学会発表] 紅藻シゾンCyanidioschyzon merolaeにおける代謝制御研究

    • 著者名/発表者名
      田中 寛
    • 学会等名
      光合成学会公開シンポジウム「光合成と藻類バイオテクノロジー」
    • 発表場所
      東京工業大学(神奈川県)
    • 招待講演
  • [図書] 微細藻類によるエネルギー生産と事業展望2012

    • 著者名/発表者名
      藏野 憲秀
    • 総ページ数
      73-78
    • 出版者
      シーエムシー出版

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公開日: 2014-07-24  

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