研究課題/領域番号 |
22681022
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
寺崎 正 独立行政法人産業技術総合研究所, 生産計測技術研究センター, 主任研究員 (00399510)
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キーワード | 応力発光体 / ユビキタス光源 / 超音波 / ナノ粒子 |
研究概要 |
本提案の内容は、【生体内に導入でき、使用できる革新的なユビキタス光源】を提供することである。今回提案する研究の結果、市民にも関心の高いバイオイメージング、光治療、光診断等の光源の候補として、有用性を実証する研究に繋がることが期待できる。 達成には、生体にも導入できる光源が開発でき、"その場"で光源を発光させる手段を開発することで、バイオイメージングに対する光源の提供が行なえれば良い。特に、より高輝度な応力発光体の開発こそが、本研究のアウトプットにあるバイオイメージング用の光源を可能にする。その為の具体的な手段として、以下2つの研究を行い、各成果を上げた 【1】生体透過性の高い赤外~近赤外(600-900nm)発光型応力発光体の開発 これまでに最も発光輝度の高いSrA12O4Euを中心に、添加する発光中心金属について様々な検討を行う事で、850-900nmに発光を示す新規応力発光体の開発に成功した。また組成の最適化を行う事で、前年度本予算で購入した高感度高速度CCDカメラのみならず、市販のCCDカメラでも十分に撮影可能な程度の応力発光輝度を達成するに至った。特に上記近赤外光を含まない蛍光灯下であれば、暗環境下で無くとも、十分に市販のCCDカメラでの計測が可能であることを見出した。この事は、バイオイメージングのマーカーのみならず、応力発光体を使用した検査技術にも適応できる成果と言える。 【2】超音波刺激による発光の検討と情報のデータベース(DB)化 前年度に検討した顕微鏡下での単一粒子の応力発光計測系を行い、単一粒子からの発光計測が可能であることを見出した。また、希釈した環境での発光計測法を確立し、単一粒子からの発光輝度の算出を可能にした。次年度は、本値の妥当性に関して検討し、どの様な反応に対するユビキタス光源になり得るのか?明示する事を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究は、ユビキタス光源である応力発光粒子が、体内に持ちこめるバイオイメージングマーカーになり得るか?の可能性を検討する事である。従って、最大の課題は、生体透過性の高い近赤外光を発する応力発光体の開発であり、最適化を含め3年の計画であった。また、当初は他例を鑑みても高感度高速度CCDカメラで撮る程度の応力発光輝度を想定していた。それに対して、実際は最初2年間で開発に成功しただけでなく、最適化を行う事で、通常のCCDカメラでも計測可能な発光輝度を達成した事は、特筆すべき進展と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
各課題に関して、今後の計画を簡単に記す。 【1】生体透過性の高い赤外~近赤外(600-900nm)発光型応力発光体の開発 生体に持ちこめるサイズ(ナノ粒子化)を検討すると共に、生体適合性、毒性に関して評価を行い、ナノ光源として持ちこむことの可能性に結論を付ける。 【2】超音波刺激による発光の検討と情報のデータベース(DB)化 算出した単一応力発光光源粒子の輝度値の妥当性に関して更に検討すると共に、他のどの様な光反応に対するユビキタス光源になり得るのか?明示する事を目指す。
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