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2010 年度 実績報告書

化合物ライブラリーを用いたレドックス感受性イオンチャネルの機能解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22681033
研究機関京都大学

研究代表者

清中 茂樹  京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (90422980)

キーワードTRPチャネル / レドックス / カルシウムチャネル / ケミカルライブラリ
研究概要

著者らのグループはDTNB誘導体がTRPC5を含む複数のTRPチャネルを活性化することを報告した。本年度は、その知見を基に、DTNBが有するジスルフィド結合周囲の置換基構造を変えて、酸化能および還元能が異なるレドックスケミカルライブラリーを構築した。得られたケミカルライブラリーの酸化還元電位は、直線走査ボルタンメトリーを用いて算出した。その結果、著者らの予想通り、ケミカルライブラリーの電子密度に応じた酸化還元能を示すことを確認した。
次に、これらの酸化型レドックスライブラリーを用いて、酸化に対する各TRPチャネルの効果を検討した。TRPチャネルの活性は、Ca2+蛍光性インジケーターであるFura-2を用いたライブセル蛍光イメージングにより行った。その結果、酸化型レドックスライブラリーが複数のTRPチャネルを活性化することを見出した。興味深いことに酸化型レドックスライブラリーに対する応答は各種TRPチャネルの種類によって異なり、中でもTRPA1チャネルは活性の低い酸化剤に対しても応答することを見出した。
著者らのグループはTRPチャネル活性を制御する機能未知なタンパク質を同定しており、酸化型TRPチャネルとの機能関連が考えられる。そこで、その遺伝子を欠損させたマウスの作成をトランスジェニック社に受託することで進めた。その受託作業が当初に提案いただいた予定より遅れたため、予算の一部を平成23年度に繰り越して遂行した。その結果、予定通り目的タンパク質遺伝子を欠損させたES細胞の取得まで成功した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic and Pharmacologic Inhibition of the Ca2+ Influx Channel TRPC3 Protects Secretory Epithelia From Ca2+-Dependent Toxicity2011

    • 著者名/発表者名
      Kim MS, Lee KP, Yang D, Shin DM, Abramowitz J, Kiyonakas, 他3人
    • 雑誌名

      Gastroenterology

      巻: 140 ページ: 2107-2115

    • 査読あり
  • [雑誌論文] RIM γ isoforms lacking the Rab3-binding domain induce long-lasting currents but block neurotransmitter vesicle-anchoring in voltage-dependent P/Q-type Ca^<2+> channels2010

    • 著者名/発表者名
      Uriu Y, Kiyonaka S, 他9人
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem.

      巻: 285 ページ: 21750-21767

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Ca^<2+> influx and protein scaffolding via TRPC3 sustain PKCβ and ERK activation in B cells2010

    • 著者名/発表者名
      Numaga T, Nishida M, Kiyonaka S, 他9人
    • 雑誌名

      J.Cell Sci.

      巻: 123 ページ: 927-938

    • 査読あり
  • [学会発表] Rab3結合領域を持たないγ-RIMは、P/Q型電位依存性Ca2+チャネルの電流を持続させ、小胞のアンカーリングを阻害する2010

    • 著者名/発表者名
      瓜生幸嗣、清中茂樹, 他9人
    • 学会等名
      第83回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(神戸市)
    • 年月日
      2010-12-07

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公開日: 2013-06-26  

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