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2010 年度 実績報告書

アフリカにおける先住民運動の展開と地域社会の再編に関する比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 22681036
研究機関京都大学

研究代表者

丸山 淳子  京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教 (00444472)

キーワード先住民 / アフリカ / 運動 / 土地 / 政治参加 / 文化活動 / 超国家的ネットワーク / 人類学
研究概要

本研究の目的は、国際社会において急速に力を持ち始めている「先住民」という国際言説や概念、その権利回復の運動が、アフリカの少数集団の直面する問題解決にいかに寄与し、あるいは齟齬を生み、また既存のアフリカ国家と国民の関係や地域社会全体の民族間関係にいかなる変化をもたらしつつあるのかを、複数地域の比較から解明することである。
本年度は、国家政策や民族間関係の様態が異なるボツワナおよび南アフリカにおいて、狩猟採集民サンの「先住民」としての運動や主張がどのようになされ、成果や矛盾が生まれているのかを、現地調査によって明らかにした。とくに土地や資源へのアクセス、政治参加、言語や文化の維持に関する取り組みの経緯や成果、それがもたらす問題について、住民や先住民運動の中心的な役割を担っているNGOなどから情報を収集し、比較検討するとともに、当該地域の歴史的背景についても調査を進めた。またとくにボツワナでは、サンの若者らとこの社会がかかえる問題と、それに対する解決方法を探るために議論を重ねるとともに、今後のボツワナ大学やNGOのスタッフとも問題関心や情報の共有化を図った。
また国内では、南アフリカ、ナミビア、カメルーン、タンザニア、ケニアにおける先住民をめぐる社会状況を把握するための研究会を開催し、地域間の比較を進めるとともに、アフリカ「先住民」の超国家的なネットワークの形成について論じた。アフリカ連合の先住民作業部会やNGOのアフリカ先住民調整作業委員会などの活動資料やワーキングペーパーの収集と分析も実施した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] エランドの肉も、ウシのミルクも:狩猟採集民サンの多様な生計維持活動2011

    • 著者名/発表者名
      丸山淳子
    • 雑誌名

      生業と生産の社会的布置-グローバリゼーションの民族誌のために(松井健・野林厚志・名和克郎編)

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 変わりゆく狩猟採集社会:再定住地に暮らすブッシュマンの10年2011

    • 著者名/発表者名
      丸山淳子
    • 学会等名
      第178回アフリカ地域研究会
    • 発表場所
      京都大学(京都府)
    • 年月日
      2011-03-17
  • [学会発表] Return to the Bush : Livelihood of "Indigenous People" in Botswana and Australia2010

    • 著者名/発表者名
      Maruyama, Junko
    • 学会等名
      International Workshop "Negotiation of indigenous identities-Comparative study on Indigenous people among national and international environment"
    • 発表場所
      国立民族学博物館(大阪府)
    • 年月日
      2010-12-04

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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