本研究では、日本の代表的エスニックビジネスのパチンコ産業について、発展要因と韓国朝鮮人集団の関係を歴史的に解明した。パチンコ産業は同集団が人口比率を上回る比重で参入し、巨大市場に成長した世界的にみて注目すべきエスニックビジネスである。参入時には民族コミュニティが重要な役割を果たしたが、産業発展の要因は企業経営変化、組織化、技術革新等、一般社会との関連にあった。80年代の巨大市場への急成長によりビジネスとチャンスとして認識され、一般社会からの参入が殺到した。その結果外国人企業の比率は低下し、そのプレゼンスは縮小した。本研究は、2015年に研究書(名古屋大学出版会)として出版される予定 である。
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