平成25年度は、以下の研究活動を実施した。 ①第3次本調査の実施:過去3年度の予備調査結果及び本調査結果をもとに、調査項目等の微調整を行うとともに、第3回目の縦断的調査が実施された。この調査では、企業の人事担当者に対するインタビュー調査と従業員向けの定量的なアンケート調査とを組み合わせた形で実施された。 ②第3次本調査データの分析:収集された調査データは、申請者が主に分析を行った。具体的には、(1)全データの記述統計によるサンプル全体の特徴の把握、(2)確認的因子分析を用いた各測定尺度の収束的妥当性と弁別的妥当性の検討、(3)尺度構成後の因子間の相関係数の算出と変数間関係に関する全般的特徴の把握、(4)多階層(組織・集団・個人レベル)の変数間の因果関係の解明に向けたマルチレベル分析が行われた。 ③新たな文献レビュー及び研究協力者との研究討議:分析等を進めていく中で、当初の仮説とは異なる新事実も発見された。これらの点について、新たな文献レビューを行い結果の理論的な裏付けを行う作業や、新事実を解釈する上で必要となる異なる視点からの知識を研究協力者との討議を通じて得た。 ④論文化と研究成果の公表:今年度の研究成果は随時論文や学会発表の形で公表され、今年度開催予定の国際会議及び国内学会の年次大会等で報告された。具体的には、Association of Japanese Business Studies (AJBS)、産業・組織心理学会、経営行動科学学会等の各会議や学会誌を通じて報告・公表された。海外ジャーナルとして、International Journal of Human Resource Management誌(SSCI登録誌)にも本研究成果の一部が掲載された。
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