研究実績の概要 |
研究期間の最終年度(2013年度、そして繰越で2014年度)として、以下の2つの課題についての成果を、それぞれ査読論文として発表した。 1.活動度の高い太陽型星から吹き出す恒星風の、磁気流体シミュレーション (Suzuki et al., Publication of Astronomical Society of Japan, 65, 98, 21pp, 2013年10月出版)。 恒星表面から入力するアルフベン波のエネルギーを増加させると、波の反射と非線形減衰に起因する大局的不安定性により、外層の恒星風の質量流束が大きく変わり得ることを示し、天文観測により得られていている活動的な太陽型星からの高強度恒星風を自然に説明することを示した。 2.大局的降着円盤の高解像度磁気流体数値シミュレーション: Suzuki & Inutsuka, ApJ, 784, 121, 30pp, 2014年4月出版)。原始惑星系円盤などの降着円盤の温度分布が、回転速度分布を通して、磁場増幅に大きく影響していることを数値実験により示した。また磁束の流れが質量の流れと大きく異なことを示し、今後のさらなら研究に必要性を指摘した。 これらの成果は、2013年度に1回、2014年度に5回、国際会議における招待講演で発表した。
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