以下の2課題の研究に取り組んだ。 (1)降着円盤の大局的高解像度3次元磁気流体シミュレーションを行い、円盤の温度分布が回転周波数分布を通して、磁場増幅に大きな影響を与えることを指摘した。さらに、理想磁気流体近似が成立する場合でも、磁気乱流における磁力線のつなぎ変えにより、質量の流れと磁束の動きが異なるとの成果を得た。 (2)活動的な太陽型星の磁気流体シミュレーションを行ない、波動の反射の非線形減衰に起因する不安定機構により、表面からのエネルギー注入の微妙な変化が、外層の恒星風強度の大きな変化を引き起こすことを明らかにし、太陽風が過去に1000倍近く高強度になり得ることを指摘した。
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