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2011 年度 実績報告書

新型微細検出器によるニュートリノー原子核反応の詳細研究

研究課題

研究課題/領域番号 22684008
研究機関東京大学

研究代表者

横山 将志  東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90362441)

キーワード粒子検出器 / ニュートリノ反応 / 光検出器
研究概要

前年度カナダTRIUMF研究所で行った,シンチレーションファイバー検出器へのπ中間子/陽子ビーム照射試験のデータ解析を進めるとともに,8月-9月に2回目の照射試験を行った。前年度の試験ではシンチレーションファイバーのみを標的とした場合のデータを取得したが,本年度の試験では,シンチレーションファイバーを水中に置き,水を標的としたデータを取得した。スーパーカミオカンデのような大型水チェレンコフ検出器ではニュートリノ反応の標的が水であるため,水を標的とした検出器の開発は重要である。将来の前置ニュートリノ検出器の設計の一つとして重要な基礎データを取得することができたが,加速器の不調により実験開始が大幅に遅れ,データ取得時間が予定より大幅に短かった。このため,再実験を行うことを検討している。また,取得したデータからはπ中間子と酸素原子核の散乱断面積の測定が可能であるため,今後解析を進める。
光検出器Multi-Pixel Photon Counter (MPPC) の改良に関しては,浜松ホトニクスとの打ち合わせにより改良の方向性・可能性を議論している。MPPCの基本特性を測定するための評価システムの整備を前年度に引き続き行った。多チャンネル読み出し回路の開発に関しては,読み出しチップの開発・評価に時間がかかっているが,フランスLAL研究所で開発されたEASIROCチップと呼ばれるASICを使った読み出しシステムがMPPC用に開発されており,これを我々の用途向けに適用するべく開発を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

TRIUMF研究所でのビーム照射試験により,検出器の基本性能を示すためのデータを得ることに成功したが,本年度のデータ収集期間が短かったことに加え,データ解析に当初予想したよりも時間がかかっていることからやや遅れている。

今後の研究の推進方策

TRIUMF研究所でのビーム照射試験のデータ解析は,その後の進展により手法が確立し,初年度の結果を公表できる見込みである。本年度取得したデータの解析には部分的に同じ手法が使えるため,結果を出すまでの時間は短縮できる見込みである。
MPPCの開発については,浜松ホトニクスから改良品が出荷されしだい試験を行う。読み出しシステムの開発試験も並行して行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Measurement of pi-N interaction PIAnO-Harpsichord2011

    • 著者名/発表者名
      池田一得
    • 学会等名
      XIIIth International Workshop on Neutrino Factories, Super beams and Beta beams (NuFact11)
    • 発表場所
      Geneva, Switzerland
    • 年月日
      20110801-20110806

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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