研究課題
本年度は、引き続きさまざまな宇宙線加速天体の観測・研究を行なった。銀河宇宙線の主要源である超新星残骸から加速された粒子が流出するタイムスケールを計算したり、星風でできたバブル中の超新星残骸では加速が効率よく起こることを示した。そのほかの超新星爆発や活動的銀河核、パルサー星雲も観測的手法を用いて新しい知見を得た。今度どのような天文台・衛星計画を進めれば宇宙線加速問題を中心とした高エネルギー雨中物理を発展できるか検討も進めた。2015年度打ち上げ予定のX線天文衛星ASTRO-Hでは、宇宙線加速効率を精度よく測定するためには、resonance scatteringやcharge exchangeなど新しい放射機構を考慮に入れる必要があることを示した。また、次世代TeVガンマ線望遠鏡Cherenkov Telescope Array (CTA)では、超新星残骸からの超高エネルギーガンマ線の空間分布から、加速されている粒子の種別を判別できることを明らかにした。また、超新星残骸衝撃波面での加速機構を詳しく調べるためには10keV以上での高空間分解観測が必須であることに注目し、2020年代に打ち上げを目指すNGHXT衛星の検討も始めた。2028年打ち上げ目標であるESAのX線天文衛星計画Athenaでも超新星残骸検討チームリーダーに抜擢され、検討を始めている。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 3件)
Publications of the Astronomical Society of Japan
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
The Astrophysical Journal
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