走査型電子増強ラマン分光顕微鏡の開発を行った。金属探針先端から電子を発生させる様々な励起方法を実験的に検討した。その結果、全内部反射励起による近接場の領域に金属探針を導入する方法が、空間的に限定されている試料部の水系試料への適用に対して容易であり、金属探針を用いた電子増強ラマン(EERS)計測に適していることが分かった。さらに、走査型顕微計測に周波数変調(FM)方式を採用することで、目的計測試料の単一分子レベルでの高空間分解計測ができることが実験的に分かった。炭素材料表面や脂質・タンパク質集合体材料を用いて、ラマン増強度やAFMなどによる力学応答特性などの計測を行った
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