研究課題
銅触媒存在下での末端アルキンとアジドの付加環化反応(CuAAC)、Diels-Alder反応、原子移動ラジカル重合、電子密度が高いアルキンとアクセプターの付加反応を組合せることで様々な色彩を有する有機高分子を合成した。特に、反応の順番を考慮してモノマー配列が制御された高分子や非線状高分子の合成を実現した。まず、CuAACと電子密度が高いアルキンとアクセプターの付加反応を組合せる実験を行った。CuAACは塩基性配位子を必要とするが、電子密度が高いアルキンとアクセプターの付加反応は塩基性条件下では実施できない。そのため、両者の反応の順番を変えて重合を試験した。CuAACは弱い塩基性配位子(あるいは塩基無し)存在下で実施できること、および電子密度が高いアルキンとアクセプターの付加生成物は塩基に対して高い安定性を有することを見出した。そのため、いずれの反応順番でもモノマー配列が制御された緑色の高分子を得ることに成功した。次に、Diels-Alder反応と電子密度が高いアルキンとアクセプターの付加反応の組合せを調査した。この場合、反応の順番が重要であり、副反応が起こらない条件を最適化する必要があった。最終的にはCuAACとの組合せよりも高分子量体を得ることができた。さらに、電子密度が高いアルキンとアクセプターの付加反応を原子移動ラジカル重合と組合せることで分子量分布が狭いグラフト高分子やスター高分子の作製に成功した。一連の高分子は可視吸収のため強く着色しており、特定の金属イオンに対する化学センサーとなることを明らかにした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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