研究概要 |
真空中でcm級の長ギャップ高電圧実験を行うための高電圧用絶縁の設計および真空排気系と実験装置の構築を行った。 先ず、埼玉大学実習工場の高電圧実験室において,インパルス電圧試験装置の設置場所に高電圧・放電試験用の真空チャンバを配置し、400kVまでの雷・開閉インパルス電圧発生装置の電圧印加ができるようにした。また、真空中においてインパルス電圧の高電圧試験が実施できるようにするため、高電圧用真空チャンバ内の電極に雷・開閉インパルスを印加できるようにするための高電圧用多段セラミック円筒碍子を準備した。円筒絶縁碍子は真空チャンバ内で不要な放電の発生が生じないようにするために、碍子の材料を真空用高耐圧セラミックを適用し、形状は円筒絶縁碍子の外径480mm、内径を440mm、高さ70mmのものとし、多段絶縁碍子とするために5段分を準備した。また、これとは別にアクリル製の絶縁碍子も準備し、高電圧の実験が真空中で行えるように準備した。 真空チャンバ内の高電圧電極の移動機構を一部用意し、電極を真空中で上下左右に移動できるようにした。真空チャンバの排気系としては、真空排気中の真空ポンプ油による電極の汚損を避けるためにオイルフリーの真空ポンプで排気速度が500l/minのスクロールポンプと高真空環境下で高電圧の実験が行えるように排気速度が4000l/minのクライオポンプを準備し、真空チャンバの排気系を用意した。
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