研究課題
前年度に実施したマイクロメータスケールの沿面ギャップにおける大気圧空気中の沿面放電現象の測定結果より、マイクロメータスケールの沿面ギャップにおいては、ギャップ距離が、電子の平均自由行程以下となり、真空中の放電に近い特性を示すことを示唆する知見が得られた。そこで、当該年度においては、電極素材をアルミニウムだけでなく、融点の高いタングステンとした電極系の作成を行った。これらの電極を用いて絶縁破壊電圧のみならず前駆破現象の測定を行った。変化させたパラメータは、電極素材、電極ギャップ長、接地背後電極の有無、印加電圧波形、ガス圧力である。得られた実験結果より、マイクロギャップ放電の進展機構モデルを構築した。前年において絶縁層の耐圧不足であることが判明したCMOSチップ直結型マイクロセンサについては、耐圧を持たせるだけの絶縁厚をとると所望の分解能を得るのが難しいことがわかった。そこで、当該年度においては、一昨年度に完成させた1ns以下の時間分解能をもった電気光学センサに注力し、その空間分解能を50μm以上まで拡張した。50μmに拡張した電気光学センサを用いて、ゲル中沿面放電進展時の空間電荷分布変化を測定した。ゲル中において、沿面部分放電がボイド、ボイドの先端から新たなストリーマとトリー状に徐々に成長していくときの電荷分布変化を測定することに成功した。その結果、トリー内面は徐々に導電化が進むことをとらえることができた。これは、ゲル中放電の進展機構に迫る知見である。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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