平成24年度は、平成22年度で開発した微生物回収技術を利用し、平成23年度に引き続きメタン回収型廃水処理プロセス(嫌気性廃水処理プロセス)に存在する未培養微生物群を標的とした選択的回収システムを構築することを試みた。平成23年度に特定したバルキング原因微生物(VerrucomicrobiaやBacterieroidesに属する未培養細菌群)、また、嫌気性廃水処理汚泥で検出されるNitrospira、Synergistetes門未培養細菌群を対象とし、ペプチドを利用した菌体回収技術を適用した。その結果、これらの微生物群に対して選択的に結合するペプチドを選別した。ペプチドリガンドを利用した各微生物細胞の高濃度、高純度取得を試みた結果、新規な細菌を複数種類所得することに成功した。分離された細菌群は新種記載のための解析を実施した。
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