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2010 年度 実績報告書

都市型短時間集中豪雨と都市化進展の関連性に関する解析及び観測による基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 22686053
研究機関東京大学

研究代表者

川本 陽一  東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任助教 (70569730)

キーワード都市環境 / 都市気候 / 都市気象 / 都市型短時間集中豪雨 / ヒートアイランド
研究概要

本研究は、都市気候と呼ばれる、都市化に起因する気候の変化を対象とする。都市気候の代表とも言えるヒートアイランド現象は、古くは19世紀イギリスにおいてヒートアイランド現象の観測が行われている。我が国においても2004年3月に公表されたヒートアイランド対策大綱に見られる様に、今世紀に入ると行政の対策も多く行われ、またそれに先立ち多くの研究が成されてきた。一方で近年、都市部において短時間に強い雨が降る現象が観測されており、ゲリラ豪雨と呼称されている。これらの都市部で発生している強雨と都市の関運が推測されてはいるものの、未だそのメカニズムの解明には至っていない.本研究は東京首都圏を対象とし、都市化の進展が都市の気候・気象に与える影響を評価するため、観測と、シミュレーションによる解析の両面から取り組む。
平成22年度は主に、シミュレーションモデルの改良を行った。都市気候・気象のシミュレーションでは、気象モデルが広く使われている。中でも数kmから数100kmの領域を対象としたメソスケールモデルが様々に滴用されている.メソスケールモデルを用いて都市域を対象としたシミュレーションを行う場合、複雑な形態を持つ都市部での熱収支構造の再現性が重要となる。都市部の熱収支を解析するモデルは、平板を仮定した簡易な物から、建物の形状を統計的に取り扱う物まで、多くのモテルが提案されている.これらのモテルの妥当性を検証するため、英国King's College LondonのSue Grimmond教授を代表とする相互比較が行われ、我々も独自のモデルにより参加、相互比較により得られた結果をフィードバックし更なる改良を行った。併せて、平成23年度に行う都市上空風の観測に関して、既往研究や過去の都市型短時間集中豪雨の発生事例を元に、観測位置の検討を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Initial results from Phase 2 of the international urban energy balance model comparison2011

    • 著者名/発表者名
      C.S.B. Grimmond, M. Blackett, M.J. Best, J.-J. Baik, S.E. Belcher, J. Beringer, S.I. Bohnenstengel, I. Calmet, F. Chen, A. Coutts, A. Dandou, K. Fortuniak, M.L. Gouvea, R. Hamdi, M. Hendry, M. Kanda, T. Kawai, Y. Kawamoto, H. Kondo, E.S. Krayenhoff, S.-H.
    • 雑誌名

      International Journal of Climatology

      巻: Vol.31 ページ: 244-272

    • DOI

      DOI:10.1002/joc.2227

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Thermal Energy Balance Analysis of Tokyo Metropolitan Area Using a Mesoscale Meteorological Model Incorporating an Urban Canopy Model2011

    • 著者名/発表者名
      R.Ooka, T.Sato, K.Harayama, S.Murakami, Y.Kawamoto
    • 雑誌名

      Boundary Layer Meteorology

      巻: Vol.138 ページ: 77-97

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The International Urban Energy Balance Models Comparison Project : First Results from Phase 12010

    • 著者名/発表者名
      C.S.B.Grimmond, M.Blackett, M.J.Best, J.Barlow, J-J.Baik, S.E.Belcher, S.I.Bohnenstengel, I.Calmet, F.Chen, A.Dandou, K.Fortuniak, M.L.Gouvea, R.Hamdi, M.Hendry, T.Kawai, Y.Kawamoto, H.Kondo, E.S.Krayenhoff, S-H.Lee, T.Loridan, A.Martilli, V.Masson, S.Miao, K.Oleson, G.Pigeon, A.Porson, Y-H.Ryu, F.Salamanca, L.Shashua-Bar, G-J.Steeneveld, M.Tombrou, J.Voogt, D.Young, N.Zhang
    • 雑誌名

      Journal of Applied Meteorology and Climatology

      巻: Vol.49 ページ: 1268-1292

    • 査読あり
  • [学会発表] Study on Progress of Large Scale Heat Island Phenomenon in Tokyo Metropolitan Area2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Kawamoto, H.Yoshikado, R.Ooka, H.Hayami, H.Huang, M.V.Khiem
    • 学会等名
      the First International Conference on Sustainable Urbanization
    • 発表場所
      Harbour Grand Kowloon Hotel, Hong Kong
    • 年月日
      2010-12-16

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公開日: 2013-06-26  

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