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2011 年度 実績報告書

中心視と周辺視による空間把握のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22686056
研究機関千葉大学

研究代表者

吉岡 陽介  千葉大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00361444)

キーワード周辺視 / 中心視 / ヘッドマウントディスプレイ / 眼球運動 / ヴァーチャルリアリテ / 制限視野
研究概要

本研究は、探索歩行時の空間把握における中心視と周辺視の協応関係の解明を目的とする。前年度には、視野機能の定量計測が可能な実験システムの開発をおこなった。当該実験システムは、広視野角ヘッドマウントディスプレイを改造したもので、被験者の視野の任意の部分を制限することができる。視野制限したときに生じる被験者の行動の変化を観察することで、中心視と周辺視それぞれの視覚機能の精査、特に、二つの視覚機能の協応関係についての定量的な分析が可能となる。
今年度は、来年度以降の被験者実験に使用するVR迷路の構築をおこなった。想定している被験者実験では、ヘッドマウントディスプレイ内に、被験者の首の向きや実験空間内での位置に連動した仮想空間を投影し、その中を被験者に実際に自分の足で歩き回ってもらう。仮想空間内での被験者のダイナミックな探索行動と、視野の制限条件との照合を行うことで、歩行中の視野の機能をより自然に近いかたちで抽出する。限られた実験スペースの中で、いかに効率よくより汎用性の高い迷路構造を展開できるか、そのあり方を模索し、数度のブラッシュアップを繰り返しながら実験に最適な形状のVR迷路を完成させた。構築にあたっては、仮想空間構築用のソフト"Wizard"を用い、UCSD(カリフォルニア大学サンディエゴ校)のハワード・ポイズナー教授およびポイズナー研究室スタッフに協力を仰いだ。当該研究室の最新鋭の設備を利用し、実験装置を動かすためのVR仮想空間の構築、プログラミングの改良をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

特に遅延の原因となるような問題は生じていないため。

今後の研究の推進方策

今年度構築したVR空間を用いて、大規模な被験者実験を継続する。実験の実施および結果の分析にあたっては、1)曲がり角や分岐路など複雑な経路空間における中心視と周辺視の機能、2)経路空間を「記憶」するときに必要となる中心視と周辺視の機能、3)距離把握における中心視と周辺視の機能、の三点に、順に焦点を当てすすめる予定である。

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公開日: 2013-06-26  

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