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2010 年度 実績報告書

東南アジア熱帯林での一斉結実に対する大型動物の反応

研究課題

研究課題/領域番号 22687002
研究機関京都大学

研究代表者

半谷 吾郎  京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (40444492)

キーワード一斉開花 / 一斉結実 / 動物群集 / 霊長類 / 季節性 / 熱帯雨林 / 大型動物 / レッドリーフモンキー
研究概要

本研究では、他の大陸に見られない一斉結実が見られる東南アジア熱帯林で、オランウータンなどの大型動物が、果実生産の季節性に対して、どのように反応しているのかを明らかにし、結実の季節性に対する反応の違いが、異種の共存に貢献しているという仮説を検証することが目的である。
本年度は、ダナムバレー森林保護区・キナバタンガン下流生物サンクチュアリ・タビン野生動物保護区の三つの調査地で、カメラトラップによる大型動物密度のモニタリングを5月から7月に開始した。それに加えて、気候と果実生産の季節変化についての定期的なモニタリング調査を並行して行った。調査開始当初に一斉結実が見られ、これは調査地であるサバ州東部では、過去10年間で最大のものであると考えられる。結果についてはまだ予備的な分析しか行っていないが、3箇所の調査地いずれでも一斉結実が起こり、ヒゲイノシシの総個体数が増加し、新生児が観察された。その他の種については、個体数や繁殖の増加は確認されなかった。このことから、一斉結実に対する数の反応を示すのは、ヒゲイノシシのような、ごく少数の種に限られることが示唆される。
また、一斉結実が大型動物の栄養収支に与える影響を評価するため、果実試料を収集し、その栄養分析を行った。
過去に調査を行った、レッドリーフモンキーについて、資料の分析を行い、一斉結実に対する機能の変化について研究を進めた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Fruit fall in five warm- and cool-temperate forests in Yakushima, Japan2010

    • 著者名/発表者名
      Hanya G & Aiba S
    • 雑誌名

      Forestry Studies in China

      巻: 12 ページ: 184-192

    • DOI

      10.1007/s11632-010-0403-9

  • [雑誌論文] Fruit fall in tropical and temperate forests : implications for frugivore diversity2010

    • 著者名/発表者名
      Hanya G & Aiba S
    • 雑誌名

      Ecological Research

      巻: 25 ページ: 1081-1090

    • DOI

      10.1007/s11284-010-0733-z

  • [図書] Ecological adaptations of temperate primates : population density of Japanese macaques. In : The Japanese Macaques. (Nakagawa N, Nakamichi M and Sugiura H eds)2010

    • 著者名/発表者名
      Hanya G
    • 総ページ数
      18
    • 出版者
      Springer, Tokyo
  • [備考]

    • URL

      http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/shakai-seitai/ecolcons/hanya/index.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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