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2010 年度 実績報告書

植物の表皮形成を制御する位置情報の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22687003
研究種目

若手研究(A)

研究機関大阪大学

研究代表者

高田 忍  大阪大学, 理学研究科, 助教 (40456992)

キーワードシロイヌナズナ / 胚 / パターン形成 / 植物 / 転写 / 細胞分化
研究概要

1.ATML1が胚の細胞運命に与える影響を調べるために、胚全体の細胞で、ATML1を発現させる実験をおこなった。ATML1の過剰発現は胚致死になることが予測されたため、二成分転写誘導系と、エストラジオール転写誘導系を確立した。胚珠培養法の条件検討をすることで、どちらの方法でも、胚全体でATML1の発現を誘導することが可能となった。
2.得られた形質転換体を用いて、ATML1の転写活性化能を可視化する実験をおこなった。ATMLプロモーターにGFPをつないだレポーター系統で、ATML1の過剰発現実験をおこなったところ、胚の内層でも、ATML1プロモーターの活性が検出されるようになった。
3.また、芽生え全体でGFPと融合させたATML1(GFP-ATML1)を過剰発現したところ、内側の細胞層でもGFP蛍光は核で観察され、GFP-ATML1は表皮でない細胞でも核に局在できることが明らかとなった。これまでATML1過剰発現の効果はまったく解析されていなかった。今回得られた系統はATML1の位置依存的な制御機構だけでなく、植物の表皮形成に関わるシグナル伝達経路を解明するための有効なツールとなる。
4.ATML1の転写制御領域に結合する転写因子複合体を同定するための準備として、細胞内でレプリコンのコピー数を調節するための親系統を確立した。エタノールによる転写誘導系では厳密な発現調節が難しかったため、エストラジオールを利用した転写誘導系を利用し、安定してRepの発現量を調節できる系統を得た。
5.胚致死変異体をスクリーニングするための準備として、胚の最外層、内層、胚柄を同時に可視化するためのコンストラクトを作製した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Efficient Yeast One-/Two-Hybrid Screening Using a Library Composed Only of Transcription Factors in Arabidopsis thaliana2010

    • 著者名/発表者名
      Nobutaka Mitsuda, Miho Ikeda, Shinobu Takada, Yuko Takiguchi, Youichi Kondou, Takeshi Yoshizumi, Miki Fujita, Kazuo Shinozaki, Minami Matsui, Masaru Ohme-Takagi
    • 雑誌名

      Plant & Cell Physiology

      巻: 51 ページ: 2145-2151

    • 査読あり
  • [学会発表] シロイヌナズナのATML1遺伝子は表皮特異的な遺伝子の発現を正に制御する2011

    • 著者名/発表者名
      高田忍、吉田彩香
    • 学会等名
      第52回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2011-03-22
  • [学会発表] ATML1の表皮特異的な発現を決める遺伝子の探索2011

    • 著者名/発表者名
      吉田彩香、Gerd Jurgens、高田忍
    • 学会等名
      第52回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2011-03-20
  • [学会発表] Transcriptional regulation of epidermis-specific gene expression2010

    • 著者名/発表者名
      高田忍、柿本辰男、Gerd Jurgens
    • 学会等名
      21st International Conference on Arabidopsis Research
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2010-06-07
  • [備考]

    • URL

      http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/~shinobu_takada/index.html

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公開日: 2013-06-26  

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