研究概要 |
生殖隔離の強化がトミヨ属魚類近縁2種(キタノトミヨとトミヨ)の種分化に果たした役割を実証的に検証するために,AFLPマーカーを用いた集団ゲノミクスを同所的・異所的集団間で行おうと試みた。雌の同種認知に重要であると思われる巣の構造の異なる同所的集団問で交配実験を行い,BC1の15家系に基づきQTL分析を行った。その結果,236のAFLPマーカーが21の連鎖群に位置づけられ,連鎖地図の全長は1885cM(マーカー問の平均距離は8.OcM)だった。巣の構造の違いを生み出す2つの行動要素のうち,1つは有意なQTLが検出されたものの,より重要なもう一つの行動要素については有意なQTLが検出されなかった。
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