研究課題/領域番号 |
22687023
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
木村 亮介 琉球大学, 亜熱帯島嶼科学超域研究推進機構, 特命准教授 (00453712)
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キーワード | 顔 / 形態 / 三次元解析 / 多型 / ゲノム |
研究概要 |
顔面形態をはじめとするヒトの量的可視形質には、個体差や集団差が存在している。ヒトの量的可視形質の研究については、その遺伝性が認識されているにもかかわらず、未だ遺伝因子が不明なものが多い。その要因として、軟部組織形態の解析方法が確立していない点、正常形質が遺伝子関連解析の研究対象として扱われることが少ない点が挙げられる。そこで本研究では、非接触三次元スキャナを導入した現代日本人の顔面形態解析を行い、DNAマイクロアレイを用いたゲノムワイドSNP関連解析を行うことで、関連する遺伝子多型を同定することを目的とする。当該年度において、以下のような成果を得た。 1. 顔面形態データおよび試料の収集:インフォームドコンセントのもと、20代~30代の成人を対象に三次元スキャナによる顔面の撮影、試料採取(DNA抽出用の末梢血あるいは唾液)、簡単な生体計測(身長、体重、指極、臍高、肩峰幅、臀幅、頭長、頭幅など)を行なった。当該年度までに合わせて約800人のデータおよび試料を得た。 2. 顔面形態データの解析:顔面データの特徴点の抽出などの処理を行い、特徴点間の距離や角度を算出した。細分化曲面理論に基づいた相同モデリングにより、三元次顔面形状データの新たな解析方法の確立を行った。 3. ゲノムワイドSNPタイピング:末梢血あるいは唾液からDNAを抽出し、DNAマイクロアレイを用いたゲノムワイドSNPタイピングを行なった。当該年度までに、およそ600人分のSNP解析を終了した。また、集団構造を調べるための集団遺伝学的解析および予備的なゲノムワイド関連解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
三次元形状を詳細に解析するために、新たに細分化曲面理論に基づいた相同モデリングを解析に加えたことにより、複雑な形状の解析が可能となった。顔面形態解析において特徴点の取得など自動化が難しいところは、予想以上に労力を必要とした。その結果、形態の解析が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
今後、形態解析の結果を精査し、本格的にゲノムワイド関連解析を進めていく。また、リプリケーション研究のための試料の収集に努める。
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