研究課題/領域番号 |
22687023
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
木村 亮介 琉球大学, 亜熱帯島嶼科学超域研究推進機構, 特命准教授 (00453712)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 顔 / 形態 / 三次元解析 / 多型 / ゲノム |
研究概要 |
顔面形態をはじめとするヒトの量的可視形質には、個体差や集団差が存在している。ヒトの量的可視形質の研究については、その遺伝性が認識されているにもかかわらず、未だ遺伝因子が不明なものが多い。その要因として、軟部組織形態の解析方法が確立していない点、正常形質が遺伝子関連解析の研究対象として扱われることが少ない点が挙げられる。そこで本研究では、非接触三次元スキャナを導入した現代日本人の顔面形態解析を行い、DNAマイクロアレイを用いたゲノムワイドSNP関連解析を行うことで、関連する遺伝子多型を同定することを目的とする。当該年度において、以下のような成果を得た。 1. 顔面形態データおよび試料の収集:当該年度には新たに約100人のデータおよび試料を得た。 2. 顔面形態データの解析:約800人のデータを用いて、細分化曲面理論に基づいた相同モデリングによって三次元顔面形態の共変動パターンや性差および地域差について解析を行った。また、研究協力機関で収集された約500人の正面および側面の二次元写真や頭部X線写真の解析も行った。 3. ゲノムワイドSNPタイピングおよび関連解析:詳細な顔面形状解析をもとにゲノムワイド関連解析を進めている。また、集団構造解析および新規SNP探索のための次世代シーケンシングも行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ゲノムワイド関連解析において検出力を上げるためには、試料数が多いことが不可欠であり、また、精度の高い計測やより良い指標の抽出が重要となる。そのため、リプリケーション研究のための試料の解析を行った。また、細分化曲面理論に基づいた相同モデリングを行なうことで、形状のバリエーションを最もよく説明する指標の抽出に努めている。
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今後の研究の推進方策 |
ゲノムワイド関連解析を進め、結果をまとめる。顔面関連関係成果の発表、特に論文化することに努める。
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