ヒトの顔面形態については、その遺伝性が認識されているにもかかわらず、未だ多くの遺伝因子が不明である。本研究は、非接触三次元スキャナを導入した現代日本人の顔面形態解析と、DNAマイクロアレイを用いたゲノムワイド関連解析を行うことで、顔面形態と関連する遺伝子多型を同定することを目的とする。本研究では、沖縄在住のボランティアから顔面形状データおよび血液または唾液を取得した。756人の日本人について顔面形態の解析を行った結果、顔面形態のパターンおよび琉球出身者と本土出身者間の違いを示すことができた。さらに、ゲノムワイド関連解析によって、顔幅や下顔面高などに関連する一塩基多型を同定することに成功した。
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