研究課題
Runx1は正常関節軟骨の表層に発現していることが、免疫染色より示され、関節軟骨の保護作用を行っていることが示唆された。さらに、Runx1 lacZ knockin マウスまたはRunx1 GFP knockin マウスを海外の研究室より入手することができ、βgal免疫染色、GFP免疫染色によっても、Runx1は正常関節軟骨と半月板組織に発現していることが再確認された。Col2-Runx1ノックアウトマウスで軟骨初期分化におけるRunx1の作用を検討した結果、いづれにおいても、野生型にくらべて、矮小型を呈するマウスであることが示され、軟骨発生期においても、Runx1が重要な役割を行っていることが示唆された。Col2-Runx1ノックアウトマウスは野生型に比べ、体重が10-20%少ないことから、OAの観察が困難と予想されたものの、変形性膝関節症モデルマウス(OAモデル)を作成し、マウス膝関節軟骨の組織的解析をおこなったところ、体重が少ないにも関わらず、OA病態の亢進がCol2-Runx1ノックアウトマウスでみられた。さらに、野生型のOAモデルマウスの軟骨破壊の起こった関節軟骨組織では、Runx1の発現が著しく減少していた。これらのことより、Runx1は軟骨組織において、関節軟骨を保護作用があり、OA治療のターゲット分子となることが示唆された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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