本研究は、クラウドコンピューティングにおけるセキュリティソリューションとなる暗号方式を提案する。これまでに、クラウド上のデータベース管理と、クラウド上のデータ処理時のセキュリティが主な課題であるが、クラウドプロバイダーの信頼性を仮定せず、かつ、プライベートクラウドを利用しない状況での解決方法はまだ提案されていなかった。本研究はこのような状況においても安全なシステムを考案する。具体的な成果は、効率のよいかつ高度なアクセス制御機能を持つ暗号方式としてコンパクトな「関数型暗号」の提案および、データが正しく処理される際にデータの真正性が保持される仕組みである「準同型電子署名」の提案である。
|