研究課題
本研究の目的は,様々な論理推論エンジンを用いた組合せテストのテストケース自動生成を実現することである.最終年度である平成24年度は,特に「論理プログラミング・システムを用いた組合せテストケース生成ツール」に関する研究開発を行い,4件の学術論文・国際会議論文を発表し,9件の学会発表を行った.論理プログラミング・システムとしては,解集合プログラミング (ASP) を用いた.解集合プログラミングは Prolog に代表される従来の論理プログラミングの自然な拡張であり,近年 SAT ソルバー,制約ソルバーに採用されている最先端の実装技術を応用した高速なソルバーが開発されている.2010年に Kuhn らによって提案された Event Sequence Testing は,イベント駆動型ソフトウェアに適した組合せテストである.この Event Sequence Testing のテストケース生成問題は,Sequence Covering Array (SCA) と呼ばれる配列の構成問題に帰着できることが知れている.本年度は,SCA 構成問題に対する ASP 符号化を提案した.この符号化は ASPの高い表現力と制約プログラミングの結合行列の効果的な組合せに基づいており,SCA のカバレッジ制約を ASP の 基数制約を用いて簡潔に表現することができる.高速 ASP ソルバー clasp を用いて実行実験を行った結果,強さ3の SCA 構成問題に対して,既知の上限を大幅に更新することに成功した.さらに,強さ4の問題に対して,2つの新しい最適値を得ることに成功した.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (9件)
コンピュータソフトウェア
巻: 30(1) ページ: 211-230
DOI:10.11309/jssst.30.1_211
巻: 29(4) ページ: 114-129
DOI:10.11309/jssst.29.4_114
The 28th International Conference on Logic Programming (ICLP 2012)
巻: LIPIcs 17 ページ: 86-97
10.4230/LIPIcs.ICLP.2012.86
The 15th International Conference on Theory and Applications of Satisfiability Testing (SAT 2012)
巻: LNCS 7317 ページ: 456-462
10.1007/978-3-642-31612-8_37