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2011 年度 実績報告書

コア融合機能を持つメニーコアプロセッサに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22700046
研究機関東京工業大学

研究代表者

吉瀬 謙二  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (50323887)

キーワードメニーコア / コア融合
研究概要

プロセッサの性能向上を維持するため,チップに複数のプロセッサコアを集積し,スレッドレベルの並列性を活用してスループットの向上を狙うマルチコアプロセッサが注目されている.
市場では2個から8個程度のコアを搭載するマルチコアプロセッサが普及している.また,半導体技術の進歩により,今後も,チップに搭載されるコアの数は増加していくと予想されており,1つのチップに数十個あるいは数百個のコアを搭載するメニーコアプロセッサの性能を引き出す研究が必要とされている.本研究では,そのようなメニーコアプロセッサの高性能化のための方式開発に取り組んでいる.
平成23年度は、コア融合機能を持つメニーコアプロセッサとして開発を進めているCoreSymphonyアーキテクチャの改良および部分的な実装をおこなった。
複雑なハードウェアを必要としていた従来のCoreSymphonyアーキテクチャのフロントエンド部を見直し,現実的な構成のフロントエンドの構成を提案した。具体的には,複数分岐予測器の一つである
Tree-based Multiple Branch Predictorを用いることで分岐予測のハードウェアの軽減を実現した.また,プロセッサバックエンドについても,ハードウェアの複雑さを削減する仕組みの検討をおこなった.プロセッサの実装に関しては,CoreSymphonyアーキテクチャを適用したプロセッサの実装に取り組んだ.主に,CoreSymphonyアーキテクチャのフロントエンド部分をハードウェア記述言語にて記述し,FPGAをターゲットとして論理合成することでハードウェア規模と複雑さを評価した.その結果,コア融合の仕組みがプロセッサ全体の動作周波数に悪影響を与える可能性が低いことを明らかにした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画通り、コア融合アーキテクチャのバックエンド部分のハードウェア記述を進めている。また、部分的に提案方式のハードウェアを大規模のFPGAボードをターゲットとして論理合成し、その動作速度と複雑さの評価をおこなっている。

今後の研究の推進方策

今後は、計画の通り当コア融合アーキテクチャのバックエンド部分のハードウェア記述を完成させる。
また、コア融合プロセッサ全体として、大規模のFPGAボードをターゲットとして論理合成し、サンプルアプリケーションを動作させて、その論理を検証する。また、実装したコア融合プロセッサの動作速度およびハードウェアの複雑さを詳細に評価する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] CoreSymphony : An Efficient Reconfigurable Multi-core Architecture2011

    • 著者名/発表者名
      Tomoyuki Nagatsuka, Yoshito Sakaguchi, Takayuki Matsumura, Kenji Rise
    • 雑誌名

      COMPUTER ARCHITECTURE NEWS

      巻: 39 ページ: 32-37

    • DOI

      10.1145/2082156.2082165

    • 査読あり
  • [学会発表] CoreSymphony P605プロセッサのフロントエンドの実装2012

    • 著者名/発表者名
      坂口嘉一, 永塚智之, 吉瀬謙二
    • 学会等名
      情報処理学会第74回全国大会
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      2012-03-07
  • [学会発表] CoreSymphonyにおける命令キャッシュの効率化2012

    • 著者名/発表者名
      永塚智之, 吉瀬謙二
    • 学会等名
      情報処理学会第74回全国大会
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      2012-03-06
  • [学会発表] CoreSymphonyの実現に向けた高性能フロントエンドアーキテクチャ2011

    • 著者名/発表者名
      永塚智之, 坂口嘉一, 松村貴之, 吉瀬謙二
    • 学会等名
      情報処理学会研究報告2011-ARC-195
    • 発表場所
      沖縄県立博物館
    • 年月日
      2011-04-13

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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